Home > Works > Sprite

クリスマスものがたり

もともとは友人にクリスマスカードとして送ったものを、一部修正しての再掲載です。

Maria and Gabriel あるひマリアが昼寝をしていると、 天使ガブリエルがあらわれて言いました。
「マリアよマリア。 まもなくお前は年末ジャンボがあたるでしょう。
そうしたらその当選金を持って、 西の方にいる、白いかに目を買い取るのです。」

マリアはびっくりしましたが、ひざまずいてこたえました。
「ああ神様、 私は貧乏で、車もまともに運転できない身です。
ですがおっしゃるとおりのことが、この身に起こりますように。」

言われたとおりマリアが、駅前の宝くじ売場で年末ジャンボを買うと、 ほどなく結構な金額があたりました。

寒い冬の夜、うまやならぬ人んちの車庫で、 マリアは白いかに目のオーナーとなりました。
関西に住む3人の賢者は、 西の空に明るく輝く星があがったのを見て言いました。
「ごらん。また一人、英国車にはまったようだよ。」
sprite

3人の賢者の名は、会長・長老・Web担当、と言ったかもしれませんが、 ともかくお祝いを持ってマリアの元を訪ねました。
「私はかおりのいい香油を」
「私は薬を」
「私は輝く宝石をあげましょう」
そしてマリアは、エンジンオイルとガソリン添加剤と三角板をもらいました。

それから3人の賢者は三木サービスエリアに行って、 夜の闇の中で、へんな車を飼っている羊飼いたちに告げました。
「私たちは、新しい仲間が現れたのを見たよ」
へんな車の飼い主たちが喜んだかどうかはよくわかりません。

つづく。

注)このお話はフィクションです
注2)年末ジャンボは当たりません
注3)かに目=てきとうなへん車、 たとえばヨーロッパなどにかえても、話はつながります
注4)イラストは、お約束どおりマウスでぐりぐり描きです。制作時間30分
注5)続きません

| Works |